摂食・嚥下障害のある方への栄養管理
摂食・嚥下障害のある方への栄養管理のポイント
栄養状態を良好に保つ
適切な栄養補給、1回の食事量や1日の食事回数を増減し調整
- 食形態を落とすことで摂取栄養量が減少
通常の調理形態からソフト状、ペースト状、ゼリー状などに変更 - 少量で効果的に栄養を摂取する方法
誤嚥を防ぐ安全な食事の提供
個人の機能に合わせたもの、品質管理
- とろみをつけるのか
- 食塊形成を助けるのか
- スムーズな送り込み(嚥下)を助けるのか
食環境の整備
口腔ケア、口腔リハビリ、食事介助法、姿勢、食具、食べる速度、呼吸管理
「誤嚥を防ぐ安全な食事の提供」と「食環境の整備」は他職種と連携した支援が必要です。
飲み込みやすくするポイント
次のような食感の食べ物は、むせたり、喉につまったりする危険があります。
飲み込みやすくなるように工夫をしましょう!
飲み込みやすくなるように工夫をしましょう!
サラサラ
むせやすい
水、お茶、ジュースなど
ボロボロ
ばらけやすい
ごはん粒、そぼろ、かまぼこなど
ペラペラ
はりつきやすい
のり、わかめ、青菜類など
パサパサ
ぱさつきやすい
パン、カステラ、いも類など
飲み込みやすくする工夫
- 適度な水分を含ませる
ぱさつきを防ぐために、適度な水分が必要。 - ツルンとさせる
ゼラチンなどで固めると、口の中でばらけることなく、のどごしがよい。 - 油脂やつなぎでまとめる
マヨネーズなど油性のソースで食材をまとめる。
卵や小麦粉などのつなぎを、加熱前のひき肉に混ぜてまとまりをよくする。 - とろみをつけてばらけるのを防ぐ
食材にあん風のとろみをつけて、口の中でばらけるのを防ぐ。
のどごしもよくなる。 - 調理方法を工夫する
素材の形状を変えたり、やわらかく調理したりすると飲み込みやすくなる。
例:煮込む・蒸す・つぶす・する など - サラサラした液体にはとろみをつける
お茶などの液体にはとろみをつけて、むせを防ぐ。
とろみの付け方
強すぎるとろみに注意!!
人それぞれ適したとろみの濃度は違います。とろみをつけすぎると口や喉にはりつきかえって飲み込みにくく、また残留しやすく窒息につながる危険性や、誤嚥性肺炎の原因にもなります。
人それぞれ適したとろみの濃度は違います。とろみをつけすぎると口や喉にはりつきかえって飲み込みにくく、また残留しやすく窒息につながる危険性や、誤嚥性肺炎の原因にもなります。
適切なとろみをつけるポイント
包装に分量があるので適切なとろみが見つかったら、その分量を守って正確につくりましょう。
- コップやスプーンはいつも同じものを使う
- とろみ調整食品は毎回すりきりで量る
同じスプーン1杯でも、すりきりと大盛りではすくえる量が大きく変わります。